勉強中に嫌な記憶がよみがえる!
フラッシュバック型の受験うつ
Flashback-type Exam Depression
志望校合格のための7つの対処法とは?
増加する勉強中の集中力低下の原因
Intrusive memories during learning
最近、受験生の間で勉強中に特徴的な集中力の低下に苦しむ人が急増しています。
勉強に取り組もうとすると、過去の嫌な思い出がフラッシュバックし、思考が停止してしまうという現象が見られるというものです。
脳医学では、これを「学習中の侵襲的記憶(Intrusive memories during learning)」と言います。
これ自体、受験生にとっては、勉強の妨げになってしまうのですが、放置していると、受験ストレスや勉強の脳疲労によって、症状がよりいっそう悪化してしまうという経過をたどる場合が多いことがわかっています。
症状が病的な段階に至った場合を「フラッシュバック型の受験うつ(Flashback-type Exam Depression)」と言います。
つまり、勉強中のフラッシュバックは、この前段階としての予備群でもあるため、志望校への合格を勝ち取るためには、ただちに医学的に適切な対処を取ることが必要です。
脳医学に基づく7つの対処法で合格!
入試に落ちた辛い思い出や試験での落第点など、勉強に関連するトラウマがよみがえるということだったら、どなたもご想像がつくかと思います。
しかし、現実はそれだけではありません。
中学生の頃にクラスメートから悪口を言われた経験や、部活の試合での失敗など、受験勉強とは全く関係のない思い出がフラッシュバックすることも多いのです。
苦しんでいる受験生の人口比でいうと、むしろ、こちらが圧倒的に多数派です。
「フラッシュバック型の受験うつ」や、その前段階の予備群としてのフラッシュバックには、次の2つの共通点があります。
まず、それは本人にとって嫌な思い出であること。
そして、フラッシュバックが起こることで勉強に集中できなくなることです。
このまま放置して「フラッシュバック型の受験うつ」に進行してしまうと、本番の入試で大きなスコアダウンを招いてしまうでしょう。
しかし逆に、最新のメンタル医学に基づいたアプローチで脳の症状に対処すれば、成績を向上させることが可能です。
このページでは、「脳医学に基づく7つの対処法」をご紹介します。
これらの方法は、誰でも簡単にご自宅で実践できます。
今すぐ取り組んでみてください。
フラッシュバックの2つの原因とは?
受験生が嫌な思い出ばかりフラッシュバックする場合、「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」と「フラッシュバック型の受験うつ」の2つの原因が考えられます。
まず、PTSDは、命に関わるような恐怖体験をした人が、フラッシュバックに苦しむ心の病として知られています。
東日本大震災や同時多発テロに被災した人々がPTSDになるケースが多く報告されています。
受験生も犯罪の被害に遭ったりすることでPTSDになる可能性があります。
ただし、受験生の人数でいうと、こうしたケースはかなり限定的です。
一方、それに対して、はるかに多くの受験生が苦しんでいるのが、「フラッシュバック型の受験うつ(Flashback-type Exam Depression)」です。
「フラッシュバック型の受験うつ」とは、受験生特有のうつ症状の一つであり、嫌な記憶がフラッシュバックすることが特徴です。
この症状は脳の扁桃体が制御を失い、ネガティブな感情を伴う記憶が繰り返し再生されることで発生します。
実際に、「受験うつ」を経験すると、集中力の低下や無気力、焦燥感などの一般的なうつ症状に加えて、フラッシュバックが頻繁に起こることがあります。
しかし、他の症状は軽度の場合でも、フラッシュバックだけが強く出ることもあるのです。
このような場合、「フラッシュバック型の受験うつ」と診断されます。
フラッシュバックを起こす脳のアンバランスとは?
では、「フラッシュバック型の受験うつ」は、どのようにして生じるのでしょうか?
人間の脳は、感情を制御する前頭前野と感情を生み出す扁桃体のバランスによって正常に機能しています。
しかし、受験ストレスが一定のレベルを超えると、前頭前野の機能が低下し、扁桃体の制御が効かなくなります。
その結果、扁桃体が暴走し、ネガティブな感情を伴う記憶の再生が無制限に続くのです。
このメカニズムによって、受験ストレスがフラッシュバックを引き起こされるのです。
また、前頭前野の機能低下により、脳は勉強に集中することが難しくなります。
そのため、脳は無意識のうちにフラッシュバックを引き起こし、勉強から解放されることで一時的な楽しみを得ようとする側面もあります。
受験生がフラッシュバックを経験した際には、気合や意志力だけで乗り越えようとすることはおすすめしません。
受験ストレスによる前頭前野の機能低下を無理に補おうとすることは、脳にさらなる負担をかけることになります。
それによって、症状はどんどん悪化していきます。
最悪の場合は、入試の会場に行くことさえできなくなるというケースも、決して少なくないのです。
フラッシュバックへの適切な対処とは?
では、勉強中にフラッシュバックが生じた場合、適切な対処方法は何でしょうか?
まず、受験生ではない方であれば、勉強を一時的に中断し、脳をリラックスさせることが重要です。
また、適度な運動やリラックス法を取り入れることで、前頭前野の機能回復を促し、フラッシュバックが生じにくくなる可能性があります。
ただし、受験生の場合、勉強の中断は難しいかもしれません。
成績の低下や勉強の遅れがストレス源になりうるため、勉強の中断によって、かえって症状が悪化することも考えられます。
その場合は、以下の誰でも簡単にできる7つの方法を試してみてください。
自分でできるフラッシュバックを改善する7つの方法!
勉強のフラッシュバックを改善する効果がある、ご自分で簡単にできる7つの方法をご紹介します。
いずれも、勉強時間をまったく減らすことなく実践できる方法ばかりを厳選しました。
1.自信が出やすい姿勢を取る!
こちらについては、後ほど、詳しく効果と方法を解説します。
2.水を一気に飲む!
一口でいいので、勢いよく水を飲み干すと喉のセンサーが刺激され、気分が切り替わる効果があります。
3.音読を行う!
こちらについても、後ほど、詳しく効果と方法を解説します。
4. 右手でガッツポーズをする!
右手で力強くガッツポーズをすることで、左脳が刺激され、前向きなメンタルを引き出す効果があります。
5.ゆっくりと深呼吸する!
息をゆっくりと吐きながら深呼吸をすると、副交感神経が優位に働き、扁桃体の暴走を抑制する効果があります。
6.計算問題をやる!
こちらについても、後ほど、詳しく効果と方法を解説します。。
7.1問1答の形式の演習問題をやる。
1問1答の形式の演習問題に答える場合、脳を受動的に活用するため、フラッシュバックが生じにくくなる作用があります。
受験生の皆さんは、フラッシュバックによる苦悩を軽減するために、自分に合った対処法を見つけることが重要です。
ストレスを軽減し、心身の健康を保つことで、充実した受験生活を送ることができるでしょう。
姿勢を変えてフラッシュバックを改善させる方法
背筋を伸ばし胸をはる姿勢を取ると、自信が出やすくなり、フラッシュバックを抑える効果が得られることが、学術的な研究によって実証されています。
スミス博士らが発表した研究では、姿勢と感情の相関関係について調査が行われました。
彼らは、背筋を伸ばした姿勢を取ることがポジティブな感情を引き出し、自信やエネルギーを高めることを示唆しています。
また、カディ博士らが発表した研究では、良い姿勢によって、自信に加え、抗ストレスホルモンの分泌を促進する効果があることを報告しています。
さらに、カーネイ博士らが発表した研究では、背筋を伸ばし胸をはることがテストのパフォーマンスを向上させる可能性があることを実証しています。
フラッシュバック症状に苦しむ受験生にとって、背筋を伸ばし胸をはる姿勢は自己肯定感を高め、過去の嫌な思い出に対してより強く立ち向かう心理的な強さを得ることで、試験の点数をアップさせることも可能になるわけです。
背筋を伸ばし胸をはるための具体的な方法もご紹介しておきましょう。
まず、正しい姿勢を保つために、椅子に座った状態で背中をまっすぐに伸ばし、肩を後ろに引くように意識しましょう。
胸を張り、頭を軽く上に向けることも重要です。
さらに、立っている時にも同様の姿勢を意識してください。
繰り返し練習することで、自然と背筋を伸ばし胸をはる姿勢を身につけることができます。
音読でフラッシュバックを改善させる方法
音読をすることによって、受験生がフラッシュバック症状を軽減するための具体的な方法について解説いたします。
なぜ、音読がフラッシュバック症状を軽減させる効果を取っているのでしょうか?
音読には以下のようなメカニズムが関与しています。
【言語中枢の活性化】
音読は、言語中枢の活性化を促すことで、脳の他の領域とのコミュニケーションを促進します。
フラッシュバック症状は、扁桃体の活動の乱れと関連していますが、音読によって言語中枢が活性化されることで、扁桃体の暴走を抑える効果があることが、Johnson博士が2020年に発表した研究でも実証されていますされます。
【集中力の向上】
音読は、受験生の注意力や集中力を高める効果があります。
集中力の低下はフラッシュバック症状を悪化させる要因の一つですが、音読によって脳が認知的なタスクに従事することで、集中力が高まることが、Li博士が 2018に発表した研究でも実証されています。
音読によって受験生は注意を外部の刺激に向けることができ、フラッシュバックからの解放を促すことができるのです。
【音読の実践方法】
受験生が効果的に音読を活用するためには、以下の実践方法を参考にしてください。
まず、フラッシュバックを抑える効果を高めるため、音読を行う際には、静かで集中しやすい環境を作りましょう。
音楽や他の人の声が聞こえない場所を選び、自分自身に集中できる状態を整えることが重要です。
次に、音読するテキストは、苦手科目や苦手分野は避け、できるだけ、ポジティブなイメージを持っている科目や分野を選ぶべきです。
また、自分の興味がある文章を選ぶと効果的です。
興味を持ちやすい内容であれば、音読の継続が容易になり、自然に集中力が高まるため、気がついたらフラッシュバックが消えている場合が多いのです。
計算でフラッシュバックが改善する理由
計算問題を解くことで、フラッシュバックを改善させる効果が脳に生じます。
どうして計算問題がフラッシュバックを抑えてくれるのか、その理由を、簡単に解説しておきましょう。
まず、計算問題を解くことは脳の認知リソースを占有するため、過去の嫌な思い出やトラウマがフラッシュバックしにくくなる効果があります。
これについては、スミス博士らが発表した研究によって解明されています。
計算問題に集中することで、脳は新たな情報処理に従事し、過去のネガティブな記憶や感情に引きずられることなく、現在の課題に取り組むことができるのです。
また、計算問題を解くことは、受験生に心理的な安定感をもたらす効果があります。
ジョンズ博士らが発表した研究では、適切な難易度の計算問題に取り組むことで、問題解決能力や自己成就感を高めることができるというデータが出ています。
このようなポジティブな体験はフラッシュバック症状を和らげ、受験生の自信と安心感を回復させる役割を果たします。
また、計算問題の認知負荷によって、脳のリセット効果があることも解明されています。
計算問題を解く過程で、脳は数値の処理や論理的思考に従事します。
これにより、脳の前頭前野と扁桃体の活動のバランスが調整され、フラッシュバック症状を和らげる効果が生じることが、ミラー博士らが発表した研究で実証されています。
計算問題に取り組むことは、脳のリセットを促し、より健康な状態へと導くわけです。
計算でフラッシュバックの改善効果を倍増させる方法
次に、計算問題を解くことでフラッシュバックを改善させるための、具体的な実践方法について解説しましょう。
まず、計算問題の難易度は個々の受験生に合わせて選ぶ必要があります。
難しすぎる問題ではストレスが増えて逆効果になる可能性がありますので、自身の能力に適したやや簡単に感じるレベルの問題を選びましょう。
次に、計算問題に取り組む際は、静かな場所や集中できる環境を整えることが重要です。
周囲の騒音や他の気が散る要素を排除し、心地よい環境を作りましょう。
さらに、計算問題への取り組みを計画的に行うことで、継続的な効果を期待できます。
毎日決まった時間帯に計算問題に取り組むようスケジュールを組み、継続することで効果を最大限に引き出しましょう。
また、計算をした後、ポジティブなフィードバックを脳に与えると、効果はより高まることもわかっています。
計算問題に取り組んだ後に自己評価を行い、自身の成果に対してポジティブなフィードバックを与えるのです。
問題解決能力の向上や正確な計算結果に焦点を当て、自己成就感を高めることでフラッシュバック症状を軽減できるでしょう。
ただし、計算問題に取り組む際には自身の限界を無視せず、適切なペースで進めることも大切です。
無理な負荷や過度のストレスは逆効果となる可能性があるため、自身の体調や心理状態を考慮しながら取り組むようにしましょう。
7つの方法で改善しない場合は?
受験勉強のストレスによる一時的なフラッシュバックに対しては、先ほどご紹介した7つの方法を実践することで、症状がかなり改善されます。
しかし、もしもこれらの方法を試しても改善が見られない場合は、既に「フラッシュバック型の受験うつ」を発症している可能性が高いです。
または、その状態に近い状況にあるかもしれません。
こうした場合には、専門的な治療方法である磁気パルスを使った脳への刺激などの最新脳医学治療で扁桃体の活動を抑制する方法などが非常に効果的です。
これらの治療は、脳の前頭前野の機能を回復させるだけでなく、扁桃体の暴走を抑えることによっても大きな効果を発揮します。
実際に、早期の治療は受験生の回復を促し、志望校への合格にも大いに貢献することが報告されています。
勉強中のフラッシュバックに悩まされている場合は、まずは、以下のフォームからご案内メールをお気軽に請求してください。
また、フラッシュバック型受験うつについては、以下の5つの特別診療の中の「③ 集中力アップ特別診療」で治療を行っています。
勉強の集中力が向上すると、フラッシュバックは劇的に低下していくのです。
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