受験適応障害
Exam Adjustment Disorder
5つの勉強法で回復
✓ まじめにコツコツ勉強を続けていたのに、突然、ゲームやスマホへの依存が増し、塾を欠席するようになった場合、これは「受験適応障害」のサインかもしれません。この障害は今どきの受験生に急増しており、入試に失敗してしまう大きな要因となっているので注意が必要です。
✓ 親から見れば子どもが単に怠けているように見えるかもしれませんが、受験適応障害は深刻なメンタルヘルスの問題で、対策を怠ると「受験うつ」に発展する危険性があります。
✓ もし「勉強しろ」と言うと、「うるさい!」と反発されることが多いとしたら、これはお子さんの脳が勉強を受け入れられない状態である可能性を示唆しています。このような状況では、お子さんの焦燥感はますます増すばかりです。
✓ 女優の深田恭子さんが適応障害でドラマを降板した事例からも、受験適応障害に陥る受験生と深田さんが共通する特性を見つけることができます。このことを理解しておくことは、脳と心の不調から早期に脱却し、志望校への合格を実現するために役立ちます。
✓ この記事では、受験適応障害になってしまったときに、誰でも簡単に実行できる5つの勉強法もご紹介します。これはストレスや脳疲労を緩和する効果があり、勉強を通して受験適応障害の回復が図れます。また、脳医学を活用した入試合格を実現するための最新の治療法についてもご紹介します。
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本郷赤門前クリニック
受験適応障害 (Exam Adjustment Disorder)
急増する受験生のメンタルヘルス問題とは?
一貫して努力を重ねてきた受験生が突然、勉強に対する意欲を失い、ゲームやスマホに没頭するようになったら、何が起きているのでしょうか?
かつては一度も欠席したことがなかった塾への出席が激減し、出席率が0%になるとき、どう解釈すれば良いのでしょうか?
親が「勉強しなさい」と優しく促すと、突如として反抗的になり、「うるさい!」と怒鳴り返す。これは一体何を意味するのでしょうか?
これらの症状は全て、現在、受験生の間で急増しているメンタルヘルス問題、「受験適応障害」の可能性を示しています。
一般的に適応障害と言えば、新たな環境への適応が難しく、心に深い影響を及ぼす状態を指すと思われがちです。
例えば、新しい職場や学校への移行期間などがそれに該当します。
これは一般的な認識としては正しいです。
しかし、受験生にとっての適応障害は、異なる形で顔を出すことが多いです。
それは、勉強の強度を上げる受験生活への適応に失敗し、結果として勉強がまったくできなくなる、という状況です。
そして、残念ながら、このケースが非常に多いのが現状です。
なぜ、受験生はこのような精神的な問題に陥るのでしょうか?
その背後には何が存在しているのでしょうか?
詳細は後述しますが、現代の受験生が置かれている環境は、適応障害を発症しやすい条件を満たしています。
受験適応障害を理解し、対策することは、志望校への合格という目標を達成するための一歩となります。
受験適応障害の兆候は、一見、思春期特有の反抗行動や一時的な気分の変動と混同しやすいものです。
しかし、これらの症状が長期にわたって続く場合、受験適応障害の可能性があります。
そこで、自身や大切な家族が受験適応障害に苦しんでいないかどうかを判断するためのセルフチェックをご紹介します。
以下は受験適応障害で典型的にみられる10項目の兆候です。
これが長期間続いている場合、受験適応障害の可能性があります。
まずは、ご自分が該当する項目がないか、セルフチェックをしてください。
【受験適応障害の兆候10項目】
① 勉強時間が減少し、スマートフォンやゲームに時間を費やすようになった。
② 学校や塾への出席率が著しく低下した。
③ 親や教師に対する反抗行動が目立つようになった。
④ 勉強をする意欲が全くなくなり、何をしても楽しむことができない。
⑤ 前向きだった性格が一転、否定的な態度を見せるようになった。
⑥ 以前は楽しんでいた趣味や活動に対する関心が薄れた。
⑦ 不眠や過眠、食欲の変化などの身体的な症状が現れた。
⑧ 長時間にわたりやる気が起きず、日常生活に影響が出ている。
⑨ よく頭痛や胃痛を訴え、体調不良が続いている。
⑩ 勉強に対するプレッシャーが増し、過度な不安や恐怖を感じている。
このような症状がある場合、受験適応障害が疑われます。
ただし、これらの症状があるからといって、必ずしも受験適応障害であるとは限りません。
必要な場合は専門の医師の診察を受けて、適切な支援を求めてください。
受験適応障害は、早期発見と適切なケアが重要です。
自己診断を通じて早期に問題を発見し、適切な対策を講じることで、受験のストレスからくる精神的な困難を乗り越え、志望校への道を切り開くことが可能になります。
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受験生が勉強から離れ、スマートフォンに夢中になる、または明確な理由なく塾を休んだとき、親の多くは子供がただサボっていると思い込むことがあります。
しかし、これらの行動は受験適応障害の潜在的な兆候であり、脳が正常に学習に参加できない状態を示している可能性があるのです。
これは心の健康問題で、適切な治療と対策が不可欠です。
一般的に、受験生が勉強をサボりたいと感じるのは当然のことであり、実際にサボっている生徒も少なくありません。
しかし、もともと真面目で、コツコツと学習を続けていた生徒が突然勉強できなくなった場合、それをただのサボり行為とみなしてはならないのです。
真面目さは通常、学業成績向上の大きな助けとなる素質です。
しかし、適応障害という観点から見ると、真面目な性格は適応障害を発症するリスクを大きく増加させる可能性があると研究で明らかになっています。
何があっても腐らず、あらゆることを真剣に処理するこの性格特性が、適応障害を引き起こす可能性のある環境を作り出してしまうのです。
女優の深田恭子さんが適応障害でドラマから一時離脱すると、所属事務所から発表されたことがありました。
私はかつて深田さんとテレビ番組でご一緒させていただいた経験がありますが、彼女のメンタルの状態は、受験適応障害に陥った受験生と驚くほど共通点があると感じています。
一部の専門家は「深田さんが適応障害になったのは、芸能界のストレスが大きいからだ」と解説しています。
しかし、私から見れば、それは見当違いの見解です。
深田さんは芸能界のベテランであり、その領域のストレスには既に10年以上前から適応しているはずです。
むしろ、私は彼女のプライベートで何か大きな環境変化があり、それに対応できなかった可能性が高いと考えています。
事実、結婚や失恋などの個人的な問題によって女性が適応障害を発症するケースは少なくありません。
しかし、特に注目すべきなのは、深田さんの人生がこれまで非常に順調であったという事実です。
これこそが、多くの受験生が適応障害に陥る要因と酷似している点なのです。
受験適応障害に陥りやすい条件は次のようなものが考えられます。
① 経済的に恵まれた家庭で育った
② 容姿に恵まれ、男子はハンサム、女子は美人
③ 真面目で優秀な成績、これまで大きな失敗を経験したことがない
つまり、一見すると誰もがうらやむような順風満帆の人生こそが、受験適応障害を引き起こす可能性のある土壌を形成しているのです。
一方で、女優の深田恭子さんも、思春期の早い段階でアイドルとしての成功を収め、その後も成人してからも一流の芸能人としての地位を確固たるものにしました。
深田さんの人生もまた、誰もがうらやむような順風満帆の人生と言えるでしょう。
このような共通点から、受験適応障害について深く理解することができます。
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順風満帆の人生を歩む一方で適応障害が生じる原因とは何でしょうか?
答えを探るための重要なキーワードは「自己肯定感」です。
データによれば、自分を肯定的に受け入れる自己肯定感が低い人が適応障害になりやすいという結果が見られています。
ただし、これは単純に「自信を持つ」ことを意味するわけではありません。
大切なのは、自分自身をありのままに受け入れることです。
自分の長所を理解し、それを活かすことはもちろん重要です。
しかし、より重要なのは、自分の短所を受け入れること。
それは自分らしさの一部と考えることです。
この考え方を日常生活に組み込むことができれば、環境が変化し逆境に立たされても適応障害に陥りにくくなるのです。
深田恭子さんの場合、思春期を短所が見当たらない状態で過ごし、芸能人として順調にキャリアを築いてきました。
その結果、短所を受け入れるという、雑草のようなタフさを持つ自己肯定感が育つ余地がなかったのではないでしょうか。
私が診療する受験適応障害の患者の多くが、自分の短所を受け入れる心の訓練が欠けていることを考えると、これは非常に理解しやすい推測です。
受験適応障害の理解には、ある一般的な誤解を払拭することが必要です。
それは、外見からは元気そうに見えるからといって、心の病気が存在しないという考え方です。
例えば、親が「勉強をしなさい」と指示したとき、「うるさい!」と反抗する子供たちを見て、その反応が元気そうに見えるため、適応障害ではないと決めつける親御さんが多いのが現状です。
おそらく、一般的には適応障害というと、雅子皇后陛下の例が思い浮かぶ方が多く、その印象が定着してしまっているのでしょう。
その結果、適応障害は内向的な、落ち込むタイプの病気だと誤解されている人が多いのです。
実際には、確かに落ち込むケースも多いのですが、それだけではなく、心のコントロールが難しくなり、社会的な問題行動を引き起こすことも多いのが適応障害の特徴の一つです。
大人が適応障害に陥ると、過度の飲酒や危険な運転などの問題行動が見られることがあります。
受験生の場合は、親への反抗、学習塾の欠席、勉強を放棄するといった行動として現れることが多いです。
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適応障害は一般的に、適切な休息を取ることで回復することが推奨されます。
しかし、受験生における適応障害では、この原則が必ずしも有効でないことがあります。
というのも、受験生が勉強を休むと、その成績は間違いなく下降します。
これは受験生自身にとって大きなストレス源になりますし、他の受験生が一生懸命に勉強している中で自分だけが休むというのは、とてもプレッシャーになります。
受験生限定の話ではありますが、適応障害が休息により悪化するケースは実際に多いのです。
受験適応障害の症状が軽い場合は、以下の5つの勉強法をお試しいただくことをお勧めします。
これらは全て、ストレス症状を最小限に抑え、脳の疲労蓄積も避けることができる勉強法です。
勉強によるストレスが必ずしも勉強時間に正比例するわけではないことをご存知ですか?
特に初めの20分間はストレスが発生しにくく、その後は徐々にストレスが増加します。
このことから、20分間勉強した後に10分間の休憩を取ることをお勧めします。
20分間の勉強による疲労は、10分間の休憩で大幅に回復可能です。
さらに、毎回の勉強時間と休憩時間を一定のリズムで繰り返すことで、脳がストレスをより効果的にコントロールすることが可能になります。
このような脳の性質を応用したテクニックが「ポモドーロ法」です。
これはもともと社会人の仕事術として提唱されたものですが、軽度の受験適応障害を抱える受験生の勉強法としても効果的です。
ポモドーロ法では、原則として25分間の作業と5分間の休憩のサイクルが推奨されますが、受験適応障害を抱える場合、これでは負担が大きすぎるかもしれません。
そこで、20分間の勉強と10分間の休憩というパターンが最適です。
受験適応障害を抱える脳にとって、深く考え込むことはストレスと疲労の原因となり、症状を悪化させる可能性があります。
そこで推奨されるのが、ハンズオン、つまり手を使う学習法です。
ノートに文字や図を書き込むことは、脳のストレスを緩和し、受験適応障害の軽い段階ならば、症状の回復に効果があります。
例えば、教科書に書かれた内容を要点だけノートに書き込む、図表を作成してみる、簡単なイラストを描いて記憶を助けるなどが有効です。
軽度の受験適応障害の段階であれば、こうした手を使った学習法を通じて必要な情報を記憶することが可能です。
また、ノートに要点や図表を書き込んでおくことで、完全に回復した後にこれらを学習の参考にすることができます。
受験の目的は、入学試験で良い点数を取得し、志望校に合格することです。
そのため、現時点での学力向上に固執するよりも、将来的に効率的な学習ができる準備を脳が不調の時に行うという視点が重要です。
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長時間の座学は、脳に疲労とストレスを蓄積させ、受験適応障害の症状を悪化させる可能性があります。
理想的には、外で散歩をしながらの学習が良いですが、受験生にはそんな余裕がないかもしれません。
そこで、部屋の中を歩きながら学習することを提案します。
このウォーキング学習法は、座って学ぶよりも遥かにストレスが溜まりにくいです。
特に、英単語や古文単語のような暗記が必要な学習項目は、部屋の中を歩きながらでも十分に学習することが可能です。
身体を動かすことで、脳へのストレスが軽減され、受験適応障害の管理に役立ちます。
さらに、学習効率も上がる可能性があります。
座り続けるよりも、動きながら学習するウォーキング学習法を試してみてください。
難関校への合格には高度な思考力が必要ですが、受験適応障害を抱える場合、過度の思考は症状を悪化させる可能性があります。
これに対して、単純な記憶作業は脳への負担が比較的軽く、受験適応障害の症状に対応するのに適しています。
英単語や古文単語、歴史や地理の事実、化学式や元素の性質など、受験に必要な記憶中心の学習を重視しましょう。
これにより、現在の症状を管理しつつ、学習の進捗も確保することが可能です。
一方で、応用問題や難問を解く能力、つまり深い思考力が求められる学習は、受験適応障害が回復した後に取り組むのが良いでしょう。
記憶重視の学習法は、受験適応障害を抱える学生の間で効果的な学習戦略として採用されています。
症状の管理と学習効率の向上の両方を追求しましょう。
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適応障害は、新たな環境への適応が困難となることで発症します。
これと同様に、学習の際も新しい分野への進出は脳に同様の認知機能を要求します。
したがって、新しい学習よりも既知の復習が受験適応障害を抱える学生にとっては脳への負担が少ないと考えられます。
軽度の症状であっても、受験適応障害の場合は、予習よりも復習を重視することが有益です。
こうすることで、学習の進行と同時に、症状の管理も行うことができます。
復習中心の学習法は、受験適応障害の管理に有効な学習戦略として広く認知されています。
これにより、学生は学習の進捗を維持しつつ、受験適応障害の症状を軽減することが可能となります。
軽度の受験適応障害の症状がある場合、我々が提案する5つの勉強法の試行を強く推奨します。
これらの方法を2週間実践することで、多くのケースで症状が大幅に緩和されます。
しかし、2週間たっても症状が改善されない、または悪化する場合、その原因は適応障害だけでなく、うつ病を発症しているかもしれません。
これは一歩手前の状態である可能性もあります。
このような状況では、可能な限り早く専門的な治療を受けることが重要です。
さもなければ、症状はさらに悪化し、最終的には受験自体が困難になることもあります。
事実、心療内科の診療では、適応障害と思われた症状が実はうつ病であるというケースが日常的に見受けられます。
そのため、この5つの勉強法を試して2週間経過した時点での症状の変化は、適応障害が治療を必要とする程度に進行しているか、またはそれ以上の状態にあるのかを判断する上で役立ちます。
したがって、我々が提案するこの5つの勉強法は、単なる学習テクニックだけでなく、自身の脳の状態をチェックする重要なツールでもあるといえます。
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患者さんやその家族から頻繁に聞かれる質問が、うつ病と適応障害の違いは何か、というものです。
最初に、一般的な適応障害という症状について説明します。
それは、ストレスに直接反応して症状が現れる点が、うつ病と最も異なる特徴です。
例えば、仕事のストレスにより適応障害が発生すると、仕事中は症状が強まり、週末など仕事を休む時間では症状が軽減します。
適応障害の診断基準では、ストレス源から1ヶ月以内に発症し、ストレス源が取り除かれると6ヶ月以内に症状が消えるとされています。
しかし、受験適応障害に関しては、これらの表面的な違いで区別するのはあまり意味をなさないでしょう。
なぜなら、受験生の場合、週末であっても勉強しなければならないというプレッシャーを深層心理で感じ続けているからです。
また、入試が終われば受験勉強の必要はなくなりますが、適切な治療が行われなければ症状は悪化する可能性があり、単純に消え去ることはありません。
うつ病と適応障害の違いを深く理解するには、その本質的な違いを把握することが重要です。
適応障害とうつ病の根本的な違いを簡単に説明するなら、適応障害は心の問題、一方、うつ病は脳の問題と言えます。
この違いをより直感的に理解するために、スマートフォンの比喩を使ってみましょう。
適応障害は、スマートフォンのアプリケーションが一時的に機能しない状態に似ています。
問題のアプリケーションが修正されれば、スマートフォンは正常に戻るでしょう。
一方で、うつ病はスマートフォンの本体、すなわちハードウェアが故障している状態に例えられます。
この状態では、アプリケーションの修正だけでは不十分で、本体そのものの修復が必要となります。
この比喩は大雑把なものではありますが、うつ病と適応障害の本質的な違いを理解するための参考になるでしょう。
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適応障害の治療を必要としないという誤った認識が一部に広まっていますが、これは深刻な誤解を生んでいます。
その誤解の原因は、診断基準によると、適応障害はストレスの原因が解消されれば6ヶ月以内に症状が消失するとされている点にあります。
しかしこの基準はあくまで一般的なケースを指し、全ての適応障害が6ヶ月以内に解消するわけではないことを理解することが重要です。
実際には、適応障害と診断された患者の約40%は、後にうつ病へと診断名が変わることがあります。
これは途中でうつ病に進行することもあれば、最初からうつ病だった可能性があることを示しています。
適応障害とうつ病の境界はあいまいで、しばしばこれらが混在することもあります。
そのため、心の問題としての適応障害だけでなく、背後に潜む脳の病態を見逃さないことが重要となります。
特に受験生の場合、適応障害の治療を避けると、学業成績が下落し、最終的には入試に失敗する可能性が高まります。
これがうつ病へと進行し、受験うつに陥るケースも少なくありません。
これらの観点からも、早期治療の必要性は明らかです。
光トポグラフィー検査で脳を分析!
受験適応障害を見極める上で、とりわけ重要だといえるのは、「光トポグラフィー検査」(Optical Topography)を行うことです。
これは、脳の中でも、勉強にとって、特に大切な働きをしている大脳新皮質に関し、どの領域がどの程度、活動しているかを、時間的な変化も含めて計測するものです。
この検査を行うと、単なるサボりたいという気持ちだけでは説明がつかないデータを示す受験生が、数多く含まれていることがわかってきました。
また、受験適応障害のかげに隠れている受験うつを見つけ出すことにも、とても有効な手段です。
受験うつの場合は、脳機能が陥っている問題点に合致した治療を行わないと、勉強への意欲を回復させることはできません。
つまり、志望校への合格を勝ち取ることは困難だということです。
受験適応障害を根本から治す集中力アップ特別診療
受験適応障害によって失われてしまった受験生の勉強への意欲を早期に回復させ、志望校への合格をつかむために、弊院では、2020年10月から始めた「5つの特別診療」の中に、「ヤル気アップ特別診療」という専門の診療プログラムを設けることになりました。
「5つの特別診療」とは、以下の5種類の特別診療の中から、受験パニックに関する検査データをもとに、志望校への合格に大きな効果が見込める専門の診療を選択して受けていただきます。
このうち、「①ヤル気アップ特別診療」は、文字通り、受験勉強に対する意欲の回復を専門に取り組む診療プログラムですが、同時に集中力が低下している場合も多く、併せて「③集中力アップ特別診療」もお受けになる方が多いようです。
詳しくは、こちらのページをご一読ください。
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参照した研究論文のリスト
① Pelkonen, M., Marttunen, M., Henriksson, M., & Lönnqvist, J. (2007). Adolescent adjustment disorder: Precipitant stressors and distress symptoms of 89 outpatients. European Psychiatry.
② Lung, F., Lee, F., & Shu, B. (2006). The Premorbid Personality in Military Students With Adjustment Disorder. Military Psychology.
③ Fernández, A., Mendive, J., Salvador-Carulla, L., Rubio-Valera, M., Luciano, J., Pinto-Meza, A., Haro, J., Palao, D., Bellón, J., & Serrano-Blanco, A. (2012). Adjustment disorders in primary care: prevalence, recognition and use of services. British Journal of Psychiatry.
④ Einsle, F., Köllner, V., Dannemann, S., & Maercker, A. (2010). Development and validation of a self-report for the assessment of adjustment disorders. Psychology, Health & Medicine.
⑤ Zelviene, P., Kazlauskas, E., Eimontas, J., & Maercker, A. (2017). Adjustment Disorder: Empirical Study of a New Diagnostic Concept for Icd-11 in the General Population in Lithuania. European Psychiatry.
⑥ Semprini, F., Fava, G., & Sonino, N. (2010). The Spectrum of Adjustment Disorders: Too Broad to be Clinically Helpful. CNS Spectrums.
⑦ Kovács, M., Ho, V., & Pollock, M. (1995). Criterion and predictive validity of the diagnosis of adjustment disorder: a prospective study of youths with new-onset insulin-dependent diabetes mellitus.. The American journal of psychiatry.
⑧ Glaesmer, H., Romppel, M., Brähler, E., Hinz, A., & Maercker, A. (2015). Adjustment disorder as proposed for ICD-11: Dimensionality and symptom differentiation. Psychiatry Research.
⑨ Wm, G., Dn, R., & Ea, O. (1995). Adjustment disorder as an admission diagnosis.. American Journal of Psychiatry.