このページの要点は?
✓ 入試に落ちた後のメンタル管理の善し悪しが、早期に立ち直って次の試験で合格できるのか、一生、頑張れない人間になってしまうのか、その分水嶺となっています。模擬テストで悪い成績をとって落ち込んでいる場合も同様です。
✓ 「入試に落ちたのは、親が悪いんだ」、「頭の悪さが親から遺伝したためだ」などと言い出した場合、脳の扁桃体に悪影響が生じている危険性があり、ただちにメンタル医学と脳医学に基づいた適切な対処が必要です。
✓ 不合格になった直後は誰でも落ち込みますが、1週間を超えて、親に責任転嫁の言葉を発し続けている場合は、脳の扁桃体に悪影響が広がっている可能性があります。
✓ 扁桃体の過剰な暴走を防ぎ、脳内で理性を司る前頭前野の機能を高めるメンタル医学による治療を行うと、早期に立ち直り、健全なチャレンジ精神を取り戻すのに役立ちます。
東京大学 本郷キャンパス 赤門正面
本郷赤門前クリニック
ポイント!
入学試験は、誰かが合格になれば、必ず誰かが不合格になってしまうシビアなものです。
落ちてしまったら、その直後に、心が沈み込むのは当然のことです。
また、本番の入試ではなく、模擬テストで悪い成績をとってしまった場合も、しばらくの間、精神的に落ち込むというのは仕方がないことです。
ただし、メンタル医学の面から見過ごすことができない、とても危険な徴候があることも、研究で明らかになってしました。
受験生のご家族の方、あるいは、受験生ご自身でも、以下のような言動をしていないか、ぜひ、チェックをしてください。
【落ちた後に現れる脳の危険な徴候】
①「入試に落ちたのは、親が悪いんだ」と、屁理屈をこねて暴れだす!
②「入試に落ちたのは、頭の悪さが親から遺伝したためだ」と、親に詰め寄る!
③「どうせ僕は、ゲームくらいしか、やることがない人間なんだ」といって、昼夜逆転でゲームをやり続ける!
④「たいして面白くないが、スマホを見るくらいしか、ヤル気がおきない」といって、部屋に閉じこもる!
③については、「スマホうつ病・スマホ依存症(Smartphone addiction)」のページをご参照ください。
④については、「受験ストレスによる燃え尽き症候群(Examination burn-out syndrome)」のページをご参照ください。
ここでは、①と②について解説します。
入試に落ちる、あるいは模擬テストで悪い成績を取った受験生が、どちらかに当てはまる場合は、ぜひ、このページの解説をお読みください!
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ポイント!
まず、前半の①と②については、親への責任転嫁という点で共通しています。
不合格という大きな心の痛みを感じたときに、その責任を自分一人で受け止められないというのは、心が発達途上にある受験生には、致し方ない側面があります。
いっとき、親に当たり散らして、不合格になった悲しみから目を背けるというのは、望ましくはないですが、理解はできることです。
ただし、問題は、そんな状態がどれだけ続くかです。
通常は3日以内、長くても1週間というのが目安です。
それ以上、長くなると、親という他者に責任転嫁する癖が、脳内に定着してしまい、自分の精神力で地道に努力することが出来ない脳になってしまう危険があるのです。
「親が悪いから落ちたんだ」と口では言っても、心の奥底では単なる憂さ晴らしにすぎず、本気でそのように思い込んでいる受験生はかなり少数派です。
しかし、はじめは本心ではなくても、1週間を超えて言い続けていると、やがて脳の中で憎悪などの感情を作り出している扁桃体に、あたかも、それが真実であるかのようなプログラムが書き込まれてしまうのです。
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ポイント!
「毎日、コツコツ努力する!・・・」
「他人をうらやんだりしない!・・・」
こうした目標を毎日、声に出して唱えていると、やがて実現しやすくなるということは、どなたもお聞きになったことがあるはずです。
こうした効果は、ポジティブ心理学と呼ばれる分野の研究で、科学的にも解明されています。
さらに、近年では、脳科学でも分析が進み、毎日、唱えることで、脳内の扁桃体のプログラムが書き換わることが、実現する大きな要因であることがわかってきました。
しかし、こうした現象は、いい方向に働くだけでなく、悪い方向にも同様に働いてしまうのです。
「親が悪いから試験に落ちたんだ!」と、1週間以上、毎日、声に出していると、はじめは本人もただの駄々をこねているだけだとわかっていても、やがて、扁桃体のプログラムが書き換えられ、本心からそう思い込むようになるのです。
実際、私のクリニックで、脳の活動状態を検査装置で分析しながらカウンセリングを行うと、こうした現象が、実際に入試に落ちた受験生に起きていることがはっきりわかります。
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ポイント!
こうした現象が起き、脳に定着してしまうと、親子関係は決定的に悪化します。
このような場合は、親御様だけ、お子様だけと、親子を分離して別々にカウンセリングを行うのですが、お子さんの口から、思わず背筋が寒くなるような言葉を聞くことも、けっして少なくありません。
「子供の将来が一番で、親子関係なんて、二の次だ・・・」という親御様も少なくありません。
しかし、本当の問題は、子どもの将来に、ぬぐい難い禍根を残してしまうことです。
プライドが損なわれることがある ⇒ とりあえず他人のせいにしておく ⇒ 脳の扁桃体のプログラムが書き換わる ⇒ 本当にそう思い込むからプライドが守られる・・・
人生の中で、何か辛いことがあるたびに、こうしたサイクルを繰り返してしまうという悪いクセが脳に定着してしまうのです。
こうなると、お子さんが立ち直るのは、かなり困難になります。
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ポイント!
ただし、誤解してほしくないのですが、「落ちたら、お先は真っ暗だ・・・」とは思わないでください。
挫折を乗り越えた人は、 精神的にタフになり、その後の人生でも成功しやすいということは、科学的にも証明されています。
大事なのは、不合格になった直後に、しっかりとメンタル管理を行い、心のトラウマを癒やし、次のチャレンジに向けて、着実に踏み出していくことです。
そのために大きな力を発揮するのが、我々が提供している脳医学とメンタル医学です。
親のせいで落ちたんだと暴言を吐いているとき、脳の中では、扁桃体が過剰に刺激を受け、それによって理性の中枢である前頭前野の働きが低下しています。
この働きを脳医学の力で正常化させることが立ち直るための最善の方法なのです。
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ポイント!
この「扁桃体の過剰反応+前頭前野の機能不全」は、受験うつを発病した脳に典型的に見られる徴候です。
もちろん、暴言を吐くだけで、うつ病だとはいえません。
しかし、検査をすれば、うつ病が見つかるケースは決して少なくなく、さらに、脳が過酷な受験勉強と落ちたことによる精神的苦痛でストレスに暴露され、一時的に、受験うつに類似した状態になっているというのは、大なり小なり、こうした受験生の脳で起きていることがわかるのです。
そこで、私のクリニックでは、こうした徴候のある受験生の脳の状態を検査し、メンタル医学に基づくカウンセリングとともに、効果が見込める場合は、受験うつと同様に磁気刺激治療を行い、早期の回復と次回の試験の合格を図っています。
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米国で大きな実績を残している磁気刺激治療とカウンセリングを併用。
最短1ヶ月で抑うつ症状を緩和させ、早期合格を目指す特別コースです。
【関西地区限定コース】
・磁気刺激治療 ⇒ 大阪市内の提携クリニック
・カウンセリング ⇒ 吉田たかよし(遠隔医療システム)