受験パニックの解明と克服

「シロクマの実験」から「さびワンフレーズ法」まで

このページは、 試験を受けているときに頭が真っ白になる「受験パニック」を防ぐための方法を解説するものです 。

皆さんに、ぜひ、知っていただきたいのは、「受験パニック」が軽度の場合は、試験を受けているときにご自分でごく簡単なことを実践するだけで防げることが多いのです。

それが、メンタル医学の学術的な研究結果を応用して誕生した「さびワンフレーズ法」という方法です。

誰でも簡単に実践できますので「受験パニック」の症状が軽い段階の方は 、ぜひ、今すぐに試していただきたいと思います。

「受験パニックとは何か」

まず、受験ぱニックとは どんなものなのか、簡単に解説しておきましょう。

最も典型的な症状は、試験を受けている時に緊張によって 頭が真っ白になってしまい、問題が解けなくなるというものです。

このほか、手汗が噴き出して、解答用紙がベトベトになり、答えを記入できなくなるという場合もあります。

受験パニック自体は様々な要因で起こります。

要因として多いのは、試験に対して恐怖心を抱く試験恐怖症、あるいは勉強全体に対して恐怖心を抱いてしまう勉強恐怖症、さらには脳が不調に陥って起こる「受験うつ 」などが挙げられます 。

また、そもそもメンタルというのはとても複雑な構造になっているので、これ一つの原因で起こるということは少なくて、多くの要因が重なりあって受験パニックを起こすという場合が多いです。

ですので、症状が重い方はしっかりと要因を分析するために 、医療機関で専門の検査を受けていただき、その結果に合わせた最適な治療を受けていただくことをおすすめします。

ただ症状が軽ければ、このページでお伝えする「さびワンフレーズ法」でかなり改善しますので、ぜひ取り入れていただきたいと思います。

「悪化させる要因は思考抑制の逆説的効果」

まず、受験 パニックを早期に 解決するには、そもそもこれが 、どのようにして脳内で起きてしまうのか、理解しておく必要があります。

実は、受験パニックの大半が 、メンタル医学で「思考抑制の逆説的効果」と呼ばれる反応によって起こるということが明らかになっています

「思考抑制の逆説効果」とは、学術的に 正確に言うと「Paradoxical Effects of Thought Suppression」」で、 この日本語訳なのです。

注目していただきたいのはこの逆説的効果という表現です。

逆説的というのは反対のという意味ですが、思考抑制、つまり 緊張してはいけないと試験の時に 思えば思うほど緊張してしまう、あるいは、頭が真っ白になっちゃいけないと思えば思うほど頭が真っ白になってしまう・・・。

このように緊張であったり、あるいは 頭真っ白になるということに対して、自分の意志で抑制をしようと思えば思うほど、反対に 緊張感はより高まり、頭が真っ白になるという症状もよりひどくなるという、自分の意思とは正反対の結果になってしまいます。

これが「思考抑制の逆説的効果」と呼ばれているものです。

実際 入学試験の時に頭が真っ白になってしまったという受験生を問診しますと、ほぼ全ての人が、必死で緊張しないようにしようと努力をしていた、頭が真っ白にならないように必死で抵抗していた…と話しています。

しかし、とても皮肉なことに、そうした受験生の思いが、逆に 受験パニックを悪化させる正反対の方向に働いていたということです。

「解明のきっかけになったシロクマの実験」

実は、こうした現象が解き明かされる原因となった と聞かされるキッカケとなった大変有名な実験があります。

それがシロクマの実験と呼ばれているものです。

ごく簡単に説明しますと、被験者の人に「皆さんこれからシロクマのことを考えないでください」と指示を出しますと、被験者の 大半が逆にシロクマのことを考えてしまったという結果が出ました 。

これは当然のことですね 。

誰だってシロクマのことを考えるなと言われたら、頭の中にシロクマを思い浮かべて考えてしまいます。

この実験が示していることは、人間は何かを自分の意思で考えるということはできても、 自分の意思で、あることを考えないでおくということはできないということです。

逆に、考えないでおこうと思えば思うほど、そのことを考えてしまう…。

これが「思考抑制の逆説的効果」の本質なのです。

「さびワンフレーズ法とは？」

では、シロクマのことを考えないでおくには、どうしたらいいのか。

答えは簡単です。

パンダのことを考えればいいわけです。

パンダことを考えている瞬間、人間の脳の中ではシロクマを考えるということを していません 。

パンダのことを考えることによって、シロクマのことを考えるという思考過程を上書きするということをやっているのです。

受験パニックを防ぐヒントはここにあります。

受験パニックのときも、受験パニックになるのをなんとか防ごうと考えるよりも、受験パニックとは違うことを考えることによって、結果として受験パニックから 回復して行くということです。

では、受験パニックのときは、具体的には、何を考えればいいのか。

その答えが「さびワンフレーズ法」です。

お好きな音楽のサビの部分の ワンフレーズだけを頭に思い浮かべるということです。

実は、パニックから 脳を防ぐには 、その原因に関係ないことなら、何を考えてもいいわけです。

ですから、受験パニックであれば、受験以外のことであれば何を考えてもいいわけです。

ただし入試には制限時間があります。

だから、考えるのに時間がかかることであれば、その分だけ制限時間を 無駄にしてしまうということになります。

受験では望ましくはありません。

短い時間で脳に強い刺激を与えるということ。

これが受験パニックの時を防ぐために考えるべきことなのです 。

その答えが 大好きな曲の サビの部分のワンフレーズだということです 。

「さびワンフレーズ法で志望校に合格！」

私のクリニックで ご指導していて うまくいったケースをご紹介しますと 、ゆずの「栄光への架け橋」が大好きだという方受験生がいらっしゃいました 。

そこで 栄光の架け橋のサビの部分を 思い浮かべるという練習を、まず 模擬テストで緊張した時に、 練習としていただきました。

そして 入学試験の本番の時に 、やはり緊張感によって 受験パニックを起こしそうになったわけですが 、模擬テストの時と同じように「栄光への架け橋」のワンフレーズを 頭の中に強く思いうかていただいたのです。

これをきっかけにして受験パニックがピタリとおさまり、見事に合格を掴み取られました。

この方は、もともとは、かなり症状が重い受験うつでしたので、もちろんこれだけで合格したわけではありません。

私のクリニックで提供している 「磁気刺激治療（受験うつ）早期合格コース」の中で 磁気刺激治療とCBT治療をお受けになった ことによって脳の働きが 改善されているということがベースにあったので重度の 受験パニックであっても合格できたわけです。

ただ ご本人も 「さびワンフレーズ法」がかなり役に立ったという実感は強くお持ちになっていました。

この方のように 重症であれば 専門的な治療を受けることが必要で、特に「受験うつ」を抱えている場合は、「受験うつ」そのものの治療を行わないと、小手先だけの 方法では合格を勝ち取りません。

しかし 症状が 受験パニックだけ で、かつ 、重症ではないという方では「さびワンフレーズ法」でかなり受験パニックを防ぐことができます。

ぜひ試していただきたいと思います。

この他 、ホームページの中の「 受験パニック」のページでは、 回復のための さまざまな情報提供しています。

是非、こちらもご一読ください。

また、「磁気刺激治療（受験うつ）早期合格コース」については、受験パニックのご案内の後に掲載しているお申込みフォームからお気軽にご案内をせいきゅうしてください。

このページを最後まで読んでくださってありがとうございました。

受験パニック対策ガイド

Exam Panic Attacks

脳を最適化して合格への道を切り拓く

 ✓  試験中に頭が真っ白になり、問題が解けなくなる現象は、「受験パニック（Exam Panic Attacks）」と呼ばれる症状です。最新の研究により、心の問題だけでなく、脳機能の不調も関与していることが明らかになりました。

 ✓  緊張しやすい性格のために生じる心の問題として片付けがちですが、実際には脳機能の乱れが症状を引き起こしています。この点を理解することで、根本的な解決に向けた一歩を踏み出すことができます。

 ✓  多くの受験生が「受験パニック」を気持ちの持ちようで乗り越えようとしますが、実はこれが精神的ストレスを悪化させることによって逆効果となることが明らかになっています。正しい対策と治療法を用いることが重要です。

 ✓  この記事では、誰でも簡単に実践できる３つの受験パニック対策をご紹介します。さらに、最新の脳医学に基づいた効果的な治療法を解説し、合格への道を切り拓く手助けをいたします。受験ストレスを軽減し、脳の働きを最適化することで、志望校への合格を勝ち取りましょう。

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