リオ五輪メダリスト、萩野・瀬戸のライバル関係は受験生のお手本!
リオ五輪、競泳の男子400メートル個人メドレーでは、萩野公介選手が金メダル、瀬戸大也選手が銅メダルに輝きました。
この二人が、子どもの頃からライバル関係にあったことは、よく知られています。
子どものモチベーションを高め、能力を育むためには、ライバルの存在が重要であることが、改めて注目されています。
一方、受験生の中には、ライバルとの競争にメンタル面で疲弊し、うつ症状に陥るケースもあります。
そこで今回は、受験勉強にとって、どのようなライバルが望ましいのか、受験生18人を対象に緊急で調査を行いました。
■調査の方法:心療内科医による対面の問診
■調査地域:東京都
■調査対象:小学6年生(中学受験)・中学3年生(高校受験)・高校3年生(大学受験)
■調査期間:2016年8月7日~8月9日
■有効回答数:18名
【受験勉強のライバル】
質問:意識している受験勉強のライバルはいるか?
回答:
・いる⇒67%
・いない⇒33%
ライバルがいると回答した受験生に対し、以下の質問を行いました。
【モチベーションへの影響】
質問:ライバルを意識することで、受験勉強へのヤル気は影響を受けるか?
回答:
・ヤル気が高まる⇒42%
・ヤル気が減少する⇒58%
・変わらない⇒0%
ライバルを意識することで、受験勉強へのヤル気が減少すると回答した受験生が、高まると回答した受験生を上回りました。
ヤル気が減少する理由について具体的に尋ねると、以下のような回答がありました。
「勉強しても、どうせライバルには勝てないから、やってもムダだと思った」
「勉強しないといけないと思うほど、イライラして投げ出したくなる」
「やらなければならないことが多すぎて、結局、何も手につかなかった」
以上から、ライバルを意識することが精神的ストレスをもたらすと、焦燥感と無気力につながる可能性が指摘できます。
一方、ヤル気が高まる理由について具体的に尋ねると、以下のような回答がありました。
「ライバルと競うことで、お互いを高めたい」
「ライバルを意識したら、志望校に合格できると思う」
「勉強の苦痛を感じるのを忘れる気がする」
以上から、ライバルを意識することが精神的ストレスにならなければ、健全なモチベーションを育める可能性が指摘できます。
ライバルを意識することでヤル気が減少すると回答した受験生に対し、心療内科医による問診により、精神的ストレスを生じている要因について探りました。
【精神的ストレスの要因】(複数に該当)
・親にライバルと比較される⇒86%
・学校や塾の先生にライバルと比較される⇒71%
・ライバルが嫌い⇒57%
以上から、親や先生からライバルと比較されることが、受験生の大きな精神的ストレスとなっていることが推定できます。
ライバルは、親や先生からの押し付けではなく、受験生自身が本人の意志によって見出すことが、モチベーションアップに不可欠なようです。
また、ライバルに対して人間的にも敬意を払えることが、健全な競争意識を育む上で重要である可能性も指摘できます。
リオ五輪で表彰台に立った萩野選手と瀬戸選手のライバル関係は、親やコーチの押し付けではなく、競技会を通して自然に芽生えたものだと証言されています。
また、競技者としてお互いを尊敬しあっている関係にあることは、インタビューからうかがい知ることができます。
この二人の関係は、受験生を対象に行った調査から導き出された結論と合致します。
萩野選手と瀬戸選手の関係は、受験生にとってもお手本にすべきだといえるでしょう。
(今回は予備調査として小人数の受験生を対象に行いました。この結果を元に科研費等の申請を行い、大人数を対象として本調査に着手する予定です)
【調査実施主体のサイト】
■本郷赤門前クリニックHP
■受験医学研究所
【本郷赤門前クリニックについて】
クリニック所在地:〒113-0033 東京都文京区本郷5-26-4
院長:医学博士・心療内科医 吉田たかよし
設立:2007年8月1日
Mail:info@akamon-clinic.com
診療内容:受験生専門の心療内科、磁気刺激治(受験うつ)早期合格コース