こちらはスポニチの記事です。
タレント上沼恵美子(65)が、15日放送の読売テレビ「上沼・高田のクギズケ!」に出演。自身の収集癖について明かす場面があった。
パネリストで心療内科医の吉田たかよし氏(56)から心配な収集癖についての話題が出される中、上沼は「キラキラなモノばっかり買う、スワロフスキーとか。何かあるんですか?」とその意味について問いかけた。
吉田氏はキラキラしたモノの収集は「自分の光をより求めているってこと」だといい、「今以上に輝きたい。心はこれで十分ということはない。安心できる収集癖です」と解説した。
スポニチの記事より抜粋
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2020/11/15/kiji/20201115s00041000271000c.html
収集癖から読み取る危険な精神状態について、多数、ご質問をいただきましたので、以下、「受験生親子に見られる危険な収集癖」んついて、解説記事を掲載しておきます。
お問い合わせをいただいた方には、直接、返信を差し上げられず、すいません。
こちらをご参考にしていただければ幸いです。
収集癖は、私のクリニックのカウンセリングでも、項目の一つに加えています。
古くはフロイトも指摘しているのですが、収集癖は、何かを失うことに対する恐怖心の裏返しとしての側面があるのです。
特に収集癖が著しい場合、精神医学では、「Compulsive hoarding」と呼ばれ、1990年前後から本格的な研究が進んでいます。
収集癖は、何かとプレッシャーにさらされている受験生の親子には、とりわけ大きな意味を持っています。
実際、カウンセリングを行うと、受験生の親、あるいは受験生本人が何らかの収集癖を持っており、その背景に、何か感情が満たされていない、心の穴を埋めようとしている場合が多いのです。
また、「Compulsive hoarding」に類似した脳の状態に陥っているケースもあります。
自分の心にポッカリあいた穴から目を背けるのではなく、しっかりと向き合うと、イライラした気持ち、焦燥感、不安、人間関係の憎しみが緩和される効果があります。
場合によっては、これだけで、不眠・憂鬱な気分、胃腸の症状、便秘下痢、吐き気、胸焼けなどが軽減されることもあるのです。
受験生の親、あるいは受験生本人にとって、収集癖と向き合うことが、合格を勝ち取るためにも必要だということです。
メンタル面に注意が必要な精神状態が潜んでいる可能性がある収集癖の中で、代表的な例をご紹介しましょう。
【危険な収集癖】
・メイク道具(受験生の母親) ⇒ 潜んでいる精神状態は?
・ぬいぐるみ(受験生本人) ⇒ 潜んでいる精神状態は?
・ミニカー、プラモデル、野球カード(受験生本人) ⇒ 潜んでいる精神状態は?
・靴(受験生の父母) ⇒ 潜んでいる精神状態は?
・参考書、問題集(受験生本人) ⇒ 特に危険です!!!
ドラッグストアでメイク道具のセールがあると、必要もないのについつい買ってしまって、自宅にいっぱい溜まっている方も多いでしょう。
メイク道具は、対人関係におけるコンプレックスや不安を投影しています。
男性からもっとモテたいということだけではなく、同性との関係もストレスになっている場合が多いのです。
メイクによって、その人から自分を分離したい、バリアーを作りたいという心理も潜んでいます。
私のクリニックでは、受験生の母親に多く、子どもが一流の学校に入学することで、自分自身のプライドを保ちたいという気持ちが深層心理で渦巻いていることが多いのです。
それが子どもにプレッシャーを与え、子どものほうが受験うつになってしまうので、注意が必要です。
エール大学の研究で、皮膚感覚は、対人関係の感覚と脳内で密接につながり合っていることが証明されてます。
ぬいぐるみの収集癖がある方は、まさにフワフワした心地よい暖かな人間関係を渇望しているのです。
裏返すと、現実にはそういう人間関係が得られていないことの現れでもあります。
このような場合、ストレス耐性が弱く、試験の直前でスランプに陥りやすい傾向があるので、注意が必要です。
ミニカー、プラモデル、野球カードなど、本来は幼い子どもが好むものを、高校生以上になっても集める場合は、幼い頃に満たされなかった思いを抱えている場合が少なくありません。
心が成熟しておらず、心の奥底で大人になることを拒否していることが多いのです。
大人の事情で妥協することに、大きなストレスを感じます。
履けないくらい多くの靴を買い求める人がますが、この場合は、自分自身が仕事に関して地についていない不安定さを感じていて、それを靴に投影させる場合が多いのです。
靴は、深層心理で自分自身を投影しやすい存在です。
なぜなら、靴は、自分を下から支えていて、心理的には靴は自分自身なのです。
番組では、タレントの高田純次さんが、地下室におびただしい数のスニーカーを収集されている様子を、写真とともにご紹介しました。
スニーカーは心理的には自然体の象徴で、無理なく自然体でいたいという心理の現れでしょう。
逆に言うと、一流芸能人としての地位を築いたことは、収入面では嬉しいものの、どこか地に足がついていない感覚をお持ちで、それがスニーカーの収集癖として現れているという見立てを番組ではご紹介させていただきました。
受験生の収集癖では、なんと言っても「参考書、問題集」が最も危険です。
そもそも、多くの参考書や問題集に手を出すこと自体が、勉強法として効率が悪いのですが、それにも増して、心理状態が危険です。
片っ端から勉強し尽くさないと安心できないという心理の現れで、実際、膨大な数の参考書や問題集をすべてこなせるはずもなく、いっそう、自分自身を不安に追い込んでしまいます。
場合によっては、それで、入試の会場に行けなくなってしまう受験生もいます。
また、強迫性障害に類似した脳の状態になっている場合もあります。
これについては、こちらをご覧ください。
危険な収集癖を含め、精神面で何らかの不安を抱えている場合に、心理の問題だけにとどめておいては、合格は勝ち取れません。
まずは、脳内で何が起こっているのか、脳機能のレベルで分析が必要です。
そのためにおすすめしているのが、受験に特化した光トポグラフィー検査です。
さらに、光トポグラフィー検査のデータを詳細に分析し、その結果に合わせて、こちらの「集中力アップ特別診療」など5つの特別診療を併用していいただくことで、志望校への合格が一気に近づきます!