受験生の自殺リスク
歪んだ親子関係とアンダーマイニング効果
メンタルを立て直し逆転合格を実現する方法
✓ 自殺を図る受験生は、親に無理や要求をして家来のように扱い、親がそれを受け入れるという、歪んだ親子関係が潜んでいる場合が多いことがわかっています。
✓ 親の過度な世話や甘やかしによって、受験生に「アンダーマイニング効果」が生じます。これが勉強の興味やモチベーションの喪失と、それに続く成績の低迷をもたらす原因となります。
✓ 歪んだ親子関係によって、受験生の脳内で欲望制御のギャップが生じ、メンタルが不安定
するという悪影響ももたらします。
✓ 歪んだ親子関係を修正し、受験生のメンタルを立て直して志望校への逆転合格を果たす方法をご紹介します。
自殺する受験生には、学校の先生やクラスメートから見える「表の顔」としての人間像と、親御様など一つ屋根の下で暮らしていないと見えない「裏の顔」とのギャップが激しいという特徴があることがわかっています。
そういうタイプの受験生が、なぜ、自殺を選ぶことになるのか?
それは、脳や心の中に、親子関係における心理の罠がもたらすギャップが生じてくるからです。
逆に言えば、親子関係を見直し、脳内のギャップを埋めさえすれば、受験生が自殺という最悪の選択をすることを防ぐことができるということです。
さらには、これによって脳の働きを改善することで成績がアップするため、志望校への合格を勝ち取ることも可能となります。
具体的には、受験生との親子関係をどう変えればいいのか?
受験生を専門に診療している心療内科医としての経験と専門知識をもとに、わかりやすく解説します。
自殺を図る受験生は、周囲の人から見える人物像に大きなギャップがある・・・という場合がとても多い傾向にあります。
学校の先生やクラスの友達からみると、いたって普通の受験生・・・。
特に、ストレスや悩みを抱えているようには感じられない・・・。
にも関わらず、親御様など、ご家族から見た人物像はまるで違う・・・。
例えば、家庭では、ことあるたび、親に怒鳴り散らす・・・。
あるいは、「あれをやって!」「これをやって!」と親をまるで使用人や家来のように使う・・・。
こういう「表の顔」と「裏の顔」との大きなギャップを抱えている受験生が、今、急増しています。
ただし、「裏の顔があるなんて、ひどい・・・」と、短絡的に考えることはしないでください。
心療内科クリニックで検査やカウンセリングを行うとハッキリとわかりますが、こうした「裏の顔」を持つ受験生に悪意はありません。
むしろ、心はピュアーで繊細で、内面に大きな苦悩を抱え込んでいる場合が大半です。
だから、衝動的に自殺を図るということが多いのです。
実際、自殺を図った受験生のカウンセリングを行うと、ご自宅では家庭内暴力など荒れているのに、人前では礼儀正しい普通のよく出来た受験生にしか見えない・・・というのは、よくあることです。
彼らは、親子関係における心理の罠がもたらす被害者なのだということを忘れてはいけません。
こうした「表の顔」と「裏の顔」のギャップを生み出す原因になっているのは、受験生の脳を狂わせる危険な親子関係が存在していることが多いのです。
あなたのご家庭では、こんな問題が生じていないでしょうか?
遅刻寸前まで寝ていて、母親に車で送迎させる・・・。
「今すぐアイスを買ってきて!」と母親に使い走りをさせる・・・。
親がちょっとした物音を立てただけで、「うるさい!」と怒鳴り散らす・・・。
まるで受験生が殿様で、親が家来のような親子関係が成立している場合が多いのです。
では、どうして親は、このような理不尽な子供の要求を受け入れてしまうのでしょうか?
理由は明確です。
はじめは、子どもに受験勉強をしてもらうために、このような関係性が成立してしまうのです。
受験生が勉強をする代わりに、母親は家来の立場に甘んじるというのが、こうした歪んだ親子関係の出発点になっている場合が大半です。
百歩譲って、こうした不健康な親子関係であっても、それで志望校に合格してくれればいいという考え方もあるのかもしれません。
しかし、実際は「アンダーマイニング効果」と呼ばれる心理作用が働き、やがて逆に、勉強を阻む要因となって立ちはだかります。
もともとは、勉強自体に多少なりとも興味や面白さを感じていても、受験生が、「勉強は親を思い通りさせる手段である」と認識してしまうと、脳からは興味や面白さが消滅して、ヤル気が湧いてこなくなるのです。
こうした現象をメンタル医学では「アンダーマイニング効果」といいます。
忙しい受験生のために親が世話をしてあげること自体は、決して悪いことではありません。
ただし、親が世話をしてあげることは、入試の合格に直結することに限定するべきです。
それを超えて、受験生の刹那的な欲望を満たすだけのことまで世話をしてしまうと、「アンダーマイニング効果」が働いてしまいます。
受験生は殿様、親は家来・・・という親子関係は、「アンダーマイニング効果」によって受験生の勉強意欲を摘み取るだけでなく、さらにメンタルが不安定になって、最悪の場合、自殺を図る要因になります。
その理由は、「表の顔」と「裏の顔」のギャップがあるように、脳内でも別のギャップを生み出してしまうからです。
脳内では、大脳辺縁系が原始的な欲望を生み出す一方で、それを理性の中枢である前頭前野が抑制をかけるという仕組みになっています。
しかし、受験生は殿様、親は家来・・・という親子関係が長く続くと、大脳辺縁系はとめどなく欲望を生み出し続けるのに対し、前頭前野の抑制能力はどんどん衰退していきます。
これによって、脳内でもギャップが生じ、欲望を理性的にコントロールすることができなくなるのです。
だから、何か嫌なことがあったことをきっかけに、ちょっとした自殺願望が生じただけでも、前頭前野が制御できず、現実に自殺を図るということが起きてしまうわけです。
また、理性の中枢の前頭前野は、受験勉強でも最も大事な中枢です。
この機能が低下したら、成績が低迷するのは当然の結果だといえます。
さらに、欲望を生み出す大脳辺縁系が暴走し始めたら、真面目にコツコツ勉強することは不可能です。
実際、やがてスマホばかり眺めて、ちっとも勉強しなくなるパターンをたどる場合が大半です。
こうして、模擬試験の結果も、最悪のE判定がズラリと並ぶ・・・ということになってしまうわけです。
さらに困ったことに、受験生は殿様、親は家来・・・という親子関係は、成績こそがすべてだという価値観を植え付けてしまいます。
なぜなら、殿様の立場を維持できる唯一の切り札が成績だからです。
成績が低迷し、唯一の切り札をなくした受験生は、自らの生きる価値も見失い、自殺を図ってしまうわけです。
受験生の脳を立ち直らせるには、まず、歪んだ親子関係を精算することです。
まずは、食事の後などに家族で時間をとり、親子でじっくり話し合いましょう。
このとき、親にとって大切なのは子どもの幸せであって、受験はその手段に過ぎないということをはっきり言葉で伝えることが必要です。
たとえ受験が失敗しても親の愛情は揺らぐことはないということを、子どもにしっかりと理解させましょう。
そのうえで、さりとて子どもの幸福のために、志望校に合格することは現実問題として必要になってくるので、その手段を話し合ってください。
大脳辺縁系が暴走し、前頭前野が機能不全を起こしている・・・という脳のギャップをリセットするには、磁気のパルスを脳の前頭前野に当てて機能を強化させるといった最新の脳医学に基づく治療が有効です。
ワーキングメモリなど前頭前野の機能が回復するとともに、大脳辺縁系の暴走の中心となっている扁桃体の活動が正常化します。
その結果、メンタルが安定するだけでなく、志望校への合格を勝ち取るためにとても効果的です。
実際、本郷赤門前クリニックの「磁気刺激治療(受験うつ)早期合格コース」では、メンタル面の不調に苦しむ多くの受験生が入試で素晴らしい結果を残してくれています。
メンタル面でデリケートな受験生の方は、ぜひ、万全の準備をして入試に臨んでください。
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