音楽の寝落ちで睡眠障害!
脳医学で証明された「深い睡眠」を得る音楽との付き合い方
脳科学の新たな研究により、良質な睡眠を得るための意外な方法が明らかになりました。
それは「寝る直前に音楽を聴かない」というものです。
午前中や日中に音楽を聴くことは、脳に良い効果を与えます。
特に朝、起床した直後に音楽を聴くことは全く問題はありません。
むしろ脳にとって良い影響を与えます。
しかし、夜寝る直前だけは、音楽を聞かない方が良いという研究結果が論文として発表されています。
この背景には、「イヤーワーム」という現象が関与しています。
イヤーワームは、実際には音楽を聴いていないのに、頭の中で音楽のフレーズが繰り返し再生される現象です。
これは普通は何の問題を起こさないものの、ごく一部の人は、強烈なイヤーワームが仕事や勉強の集中力を妨げる場合があります。
そのため、私のクリニックでも治療に取り組んでいるのですが、イヤーワームの仕組みの解明や予防の仕方についても、研究が行われているのです。
アメリカで行われた研究によると、寝る直前に音楽を聴くと、睡眠中にイヤーワームが起こり、同じフレーズが脳内で何度も再生され、結果として睡眠が浅くなることが示されました。
どうしてかというと、私たちの記憶は、日中に覚えたと思っていてもそれは短期記憶に過ぎず、
夜寝ている間に脳で再生して復習することで、忘れにくい長期記憶に変換しているのです。
だから、寝る直前には、その日一日に勉強したことを総復習すると、長期記憶として脳に保存されるので、受験生は、ぜひ、実践していただきたいです。
総復習といっても、ノートや教科書をチラチラと見返すだけで優先的に長期記憶に変えられるので、受験には有利になります。
しかしながら、音楽は、この記憶の仕組みに影響を与え、その曲の一部のフレーズが何度も再生されることになります。
しかも、音楽は脳を元気にする効果があります。
だから朝に音楽を聴くのは、活動的な一日のスタートを切るのに望ましいのです。
しかし、睡眠中だけは、脳が活性化すつと、睡眠が浅くなるので困るわけです。
音楽好きの受験生の中には、音楽を聴きながら寝落ちするという睡眠パターンを持つ人も多くいます。
これは深い睡眠を妨げる可能性があるので、直ちにやめることをおすすめします。
もちろん、学校や塾から帰ってきた後に音楽を聴いてリラックスするのは良いことです。
ただし、寝る直前の30分間だけは、音楽を聴くのを控えるようにしましょう。
音楽好きの方は、代わりに朝起きたときにたくさん音楽を聴き、脳を活性化するのが良いでしょう。
以上、受験生の深い睡眠と効率的な学習につながる、脳科学に基づくアドバイスでした。
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